第13回 為替マーケットコラム GDPに与える影響

為替マーケットコラム GDPに与える影響

GDPに与える影響

日本のGDPが年換算でマイナス6.3%となりました。これは事前の予想を大きく下回るものでありました。要因はいろいろあります。

消費増税の影響が最大であると思われるのですが、台風や暖冬も理由として数えられます。

しかし予想段階ですでにマイナスだったのですから、政府が行ったキャッシュレス・キャンペーンや軽減税率などの措置はほとんど効果がなかったということになるかもしれません。

日本のGDP

 

 

それよりも恐るべきことは、1~3月期もGDPはウイルス感染の影響でマイナス成長となるということです。

2四半期連続のマイナスとなると、それはリセッションと言うことになります。新規に補正予算を組みたいところでしょうが、先日に国会を通したばかりです。

また本予算も2月下旬までに通過させねばなりません。こうなると3月までに間に合わせるのならば、政府支出で執行の前倒しをするくらいしか方法がないのですが、それとても実現は時間的にも困難でしょう。

 

 

ウイルス感染が心配される中、東京オリンピックは大丈夫なのかという見方も出てきています。

半年も先のことであれば、何とかなるだろうとみられていましたが、ここに来て感染経路が複雑化してきたので、海外勢からは一堂に会することを懸念する声も出てきています。

オリンピックが中止や延期となると、さらなるGDPの下押し圧力が加わることになります。

 

政策期待

これだけ人の移動が制限されて、物品の調達も困難をきたしているところなのですから、経済活動にとっては明らかにマイナスです。

中国のGDPを直撃するのは当然ですが、中国経済におんぶに抱っこだった地域の経済の低迷は免れません。

 

明らかにリスクオフの材料であるはずなのですが、年内での金融緩和への期待が高まってきているのでリスク資産は値下がりしない形となっています。

とくにドイツやアメリカでは金融政策に加えて、財政支出もあり得ると考えられているため、官製相場の様相が強まっていると言えるのです。

 

しかし現在の米国株の価格水準はPERで見れば19.5倍から20倍にまで達しています。平均してその倍率なのだから、個別に見てみると200倍とかになっている株もあるわけです。

これらは明らかに買われすぎレベルに達しており、高値警戒感も膨れ上がってきている局面です。

米国株の日足

 

テクニカルムーブ

2月の後半にドル円が110.30を越えてきたことによって、つまり今年の最高値を更新してきたことによって、形の上ではショート勢の負けとなっており、いっせいに買い戻しの動きが強まっています。

これは相場というものの性質上、何でも同じことであって、避けられません。そうした理由もあるので、テクニカル分析は重要視されているのです。

 

しかし実際にテクニカル活用することは困難さも伴います。いくらあらかじめ上サイドのレジスタンスの位置がわかっているからと言っても、そこを抜けた瞬間にロングメークしないといけないからです。

これは今年において誰も買っていないような高いところを自分が買っていくことを意味します。

しかしこれは相場に慣れてしまえば苦痛は少なくなるはずで、逆にブレークとともに突っ込んでいくことを喜びと感じてくるものなのです。

 

難しいのは、さらに伸びたときです。テクニカルポイントを上抜けしたときは上昇バイアスが強くなるのはわかっているのですが、一服した後で再び上がり始めたようなときです。

この際にはいっそのこと、トレンドフォローだと思って相場に臨むことにします。そうすれば多少の高値つかみがあったにしても、そのコストの悪いロングによって大きくケガをすることは少なくなるのです。

つまり自分の買った値段を基準にしてタイトストップで臨めということです。

 

さてドル円が2日間で2円以上も動いたりして大相場になったような気もするでしょうが、それは今年のこれまでの値幅が2円強しかなかったことにもよります。2ヶ月分を2日でやってしまったのですから、そう感じるのも仕方がありません。

しかし全体を通しても値幅はまだ4円ほどしかありません。まだまだ上にも下にも動くだけの余地があると考えて対処した方がようでしょう。

ドル円の次の目標は昨年の高値である112.40あたりにあるのは言うまでもありません。

ドル円の日足

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持田 有紀子

持田 有紀子

<略歴>
慶応義塾大学法学部政治学科卒。国際政治及び東アジアの地域研究を専攻。

同大新聞研究所(現メディア・コミュニケーション研究所)修了。

野村証券入社。エクイティ部門の日本株トレーダーやワラント債、オプション課、営業課など。その後は人事コンサルティングの分野でも活動し、行動科学や心理学に基づく人事評価のモデルの開発等に携わる。

21世紀に入って起業した後は、海外の先物市場や外国為替取引のノウハウの蓄積を活用した投資情報の提供、セミナー講師、海外ファンドの運用、トレード塾の運営などを手がける。


<著作物>

「外国為替取引(FX)はこうして稼ぐ」 明日香出版

「日経225/日経225ミニ 日経先物取引の戦い方」 明日香出版社

「FX 練習帳」 実業之日本社 「夜の外国市場で儲けるテクニック」 明日香出版社

「FX 最強投資術」 実業之日本社 「利確と損切りのタイミングを読む」明日香出版社

「学校では教えてくれない投資と金融の授業」 明日香出版社


<連載コラム>

ザイFX「戦う女のマーケット日記」(ダイヤモンド社)
http://zai.diamond.jp/list/fxcolumn/mochida


<持田有紀子公式ブログ>

http://ameblo.jp/mochidayukikodesu/


<自己紹介>

野村證券の初期女性総合職としての兜村が、私の仕事の出発点でした。

金融マーケットに関わる人々やものごとの酸いも甘いも嚙み分けて、大規模な組織に属しない一個人でも、どうやったら戦い続けることができるのかを追求してきました。

金融マーケットへのアクセスは誰にでもかなり容易になった昨今、価値ある有意義な情報を一人でも多くの人に届けたいと考えています。

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