
FXの平均足ってどんな仕組み?
平均足を使った実践的な手法が知りたい
平均足を使うメリット・デメリットを教えて!
といった悩みにお答えする記事です。
平均足は、始値・終値・高値・安値を平均値で表したチャートです。
よく似ていますが、トレーダーの間でよく使われるローソク足とは特徴が異なります。
そこでこの記事では、平均足を使った売買タイミングとともに、平均足のメリット・デメリットをお伝えします。
それでは最初に平均足の仕組みについて解説しましょう。
平均足とは?
平均足とは、トレンドの方向や強さを判断するために使われるテクニカル指標のひとつです。
チャートの形が遊び道具のコマに似ていることから「コマ足」とも呼ばれます。
平均足はローソク足と同じく「始値」「終値」「高値」「安値」の4本値で描かれるので、チャートの見た目はローソク足に近いです。
しかし平均足は、実体の上下部分が「始値」「終値」「高値」「安値」の平均値で表示されているので、チャートから得られる情報はローソク足と異なります。
平均足ではどのようにトレンドを判断するのか、具体的な方法を次で紹介しますね!
平均足を使ったトレンドの見方

平均足は実体の長さでトレンドの強弱を、
ヒゲの長さと位置関係でトレンドの方向を判断します。
平均足は実体でトレンド強弱を見る
1本前の実体よりも長い実体が現れたらトレンドの勢いが強いと判断し、1本前の実体よりも短い実体が現れたらトレンドの勢いが弱いと判断します。
ちなみに平均足の時間軸が長いほど、トレンドの勢いはより強いと判断できます。
陽線の長い実体が出たら買いエントリー、陰線の長い実体が出たら売りエントリーすると、トレンドに乗って利益を出しやすいでしょう!
平均足のヒゲでトレンド方向を見る
平均足は陽線・陰線とヒゲの向きでトレンド転換のサインを読むこともできます。
例えば上ヒゲつきの陽線は強い上昇トレンドが継続する可能性を示し、下ヒゲつき陽線は上昇トレンドが弱まり、下降トレンドに転換する可能性を示します。
逆に上ヒゲつき陰線は下降トレンドが弱まり、上昇トレンドに転換する可能性を示し、下ヒゲつき陰線は強い下降トレンドが継続する可能性を示すんです。
ローソク足とはチャートの形状とトレンド転換のサインが違うので気をつけましょう。
FXの平均足で見る売買タイミング
図の上昇トレンドを例に売買タイミングを説明します。
エントリーポイントは、下降トレンドの後に陽線が3本以上連続して出現し、上ヒゲが伸びたときです。
上ヒゲが大きく伸びた陽線は上昇トレンドが始まるサインです。
決済ポイントは、陽線の実態が短くなり下ヒゲが伸びたときです。
陰線が現れたときも下降トレンドが始まるサインなので決済しましょう。
平均足での売買は、長時間軸で行ってください。
この後の「平均足のデメリット」で説明しますが、平均足は短期の判断に向かないからです。
4時間足以上の時間足を使いましょう。
平均足を使うメリット2つ
平均足には以下2つのメリットがあります。
メリット
- トレンドの継続が判りやすい
- 窓が開かない
それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。
メリット①トレンドの継続が判りやすい
ひとつ目のメリットはトレンドの継続が読みやすい点です。
というのも平均足は、上昇トレンドで陰線が表示されにくく、逆に下降トレンドで陽線が表示されにくいからです。
つまり陽線が続く時は上昇トレンド、陰線が続く時は下降トレンドだと初心者でも簡単に読み取れるチャートと言えます。
メリット②窓が開かない
平均足はチャートに窓が開きません。
なぜなら、始値が実勢レートではなく1本前の足の始値と終値の平均値で計算されるからです。
つまり相場の細かい動きを排除して、トレンドの流れ連続的にとらえたい人にオススメです!
「ローソク足だと窓が開いてトレンドの連続性が読みにくい!」という方は平均足を使いましょう。
平均足を使うデメリット2つ
平均足には以下2つのデメリットがあります。
デメリット
- ボックス相場に弱い
- 相場変動の状況をすぐつかめない
ボックス相場や細かい相場の変動がつかみにくいので注意が必要です!
デメリット①ボックス相場に弱い
ひとつ目のデメリットは、一定の価格帯でチャートが上下の動きを繰り返すボックス相場に弱い点です。
平均足では陽線が続くと上昇トレンドと判断して買いエントリーしますが、ボックス相場だとレジスタンスラインに跳ね返されて損切りになります。
反対に陰線が続くと下降トレンドと判断して売りエントリーしますが、今度はサポートラインに跳ね返されて損切りになります。
このようにボックス相場で平均足を使うと、逆張りでうまく利益を出せないんですね。
デメリット②相場変動の状況をすぐつかめない
もうひとつのデメリットは相場の変動を察知しにくい点です。
平均足は相場の連続性はとらえられても、小さな値動きをチャートに表現できません。
例えば戻り目や押し目で一時的に陽線や陰線が現れるので、トレンドの終了がつかみにくいんです。
トレンド転換を察知するには、ローソク足や移動平均線といった他のチャートと組み合わせて判断しましょう。
平均足はスキャルピングで使ってもOK?
平均足はスキャルピングには向きません。
なぜなら平均足はその仕組み上、細かい値動きが読みにくいからです。
短時間で細かい相場の動きを察知して売買判断をするスキャルピングでは、値動きが正しく読めず利益を出しにくいと言えます。
FX平均足の特徴と使い方まとめ
上記で紹介した「FXの平均足を使った取引手法」を実践すると、今後は平均足の仕組みと使い方で悩まずに済み、トレンドに沿って順張りで利益を伸ばせるようになります。
最後にもう一度、内容を確認しましょう。
まとめ
- 平均足は始値と終値が1本前の平均値で表されるチャート
- 実体が長いとトレンドが強く、実体が短いとトレンドは弱いと判断できる
- 上昇トレンドが強い時は上ヒゲの方が長くなり、下降トレンドが強い時は下ヒゲが長くなる
- 相場の細かい動きをつかむのが苦手なので、平均足はスキャルピングには向かない
「見た目がローソク足と似ているから、違いがよく判らない」と最初は思うかもしれませんが、記事内容で紹介した平均足の仕組みとメリット・デメリット、取引手法を理解すれば、実践で使えるようになりますよ。