





FX(エフエックス)ってどういう意味?仕組みは?
「FX(エフエックス)」という言葉を一度は聞いたり、見たりしたことがあると思います。
しかし、FXの意味を知っている人は意外と少ないです。そこで、FXがどんなものかをお伝えしていきます。
外国のお金にタイミングよく両替する投資方法
FX(エフエックス)とは、外国の通貨に両替(トレード)して利益を狙う投資方法です。FXは、"Foreign Exchange"の略です。日本語では正式に「外国為替証拠金取引(がいこくかわせしょうこきんとりひき)」というのですが、一般的にはFXと略して呼ぶことが多いです。
FXはサラリーマンだけでなく、主婦や学生でも大金を稼ぎだすFXトレーダーもいます。
FXは投資の一種です。なので、運任せのギャンブルではありません。
外国の通貨は同じ金額でも両替の際に価値が変わる!
FXの大前提として覚えておいて欲しいことは、外国の通貨は同じ金額でも両替をすると価値が変わるということです。
例えば、米ドルが1ドルでも、日本円に両替するときに1ドル=110円のときもあれば、1ドル=120円のときもあります。
通貨の金額は同じでも、通貨の価値は政治的な要因や経済的な要因で変化するからです。
もし1ドル=110円(円高)のときに米ドルに両替をして、その後1ドル=120円(円安)のときに両替しなおせば、それだけで10円の利益になるのです。

FXでは、こうした円高・円安などのタイミングを見計らって、外国の通貨を両替して利益を出してしていきます。
FXの基本的な仕組みについては、こちらのYouTube動画が分かりやすくてオススメです。
https://youtu.be/gPPvYFRyCj4
FXの取引は「買う」or「売る」の二択
FXの取引は、買う(両替する)or売る(両替し直す)のどちらか。
つまり、基本的に二択で取引できるいたってシンプルな仕組みなのです。
今は統計学に基づく分析ツールも無料で利用できるので、FX初心者でも利益を出すことが十分可能ですよ。
取引をするにはFX会社での口座開設が必要なのですが、無料分析ツールはほぼ全てのFX会社の為替チャート(値動きを確認する表)に標準装備されています。
「投資なんていったら何十万もかかるんでしょ?そんな大金なんてないよ〜」と思っている方もご安心ください。FXは株式投資などとは異なり、数万円程度から取引を始めることができますよ。
FXのメリット・デメリットは?
「FXってどんなメリットやデメリットがあるの?」と思っている方もいるでしょう。
ここではFXのメリットとデメリットについてお伝えします。
覚えておきたい!FXの4つのメリット
FXの4つのメリット
- 取引手数料が安い
- レバレッジで数万円から取引ができる
- 24時間いつでも取引できる
- 外国との金利差(スワップポイント)で利益を出せる
FXのメリット1. 取引手数料が安い
外国通貨の取引をする投資方法には、FXの他にも外貨預金があります。
一見同じように感じられますが、FXの方が断然手数料が安いです。
一昔前まではFXも数百円程度の手数料が発生していましたが、FX会社の競争激化により手数料無料のところが主流になっています。
どこのFX会社でも「スプレッド」と呼ばれるコストはかかるのですが、こちらも外貨預金よりも数倍も安いです。
取引額や各FX会社にもよりますが、FXでは1円にも満たない「銭」単位のコストで取引できますよ。
スプレッドが安いというのはポイントです。例えば、米ドル/円のスプレッドが0.3銭と1銭のFX会社があったとします。
この場合、1万通貨を1回取引すると70円の差が出ます。
さらに10回取引すれば700円、25倍のレバレッジで10回取引すると17,500円の差が出てしまうのです。
スプレッドについては、以下の記事で詳しく解説をしています。 スプレッドとは、FXの実質的な手数料のこと。「手数料無料」と掲げているFX会社もあります。が、「スプレッド」という形で手数料が発生しています。0.3銭〜1銭という金額ですが、年間で見ると数万円の損失になる場合もあるので、要チェックです。FXのスプレッドの意味とは?数万以上の損失を出す前に知るべき知識
FXのメリット2.レバレッジで数万円から取引ができる
FXにはレバレッジ(テコの原理の意味)という仕組みがあり、少額でも最大で25倍分の取引ができます。
例えば、元手の資金が3万円でも、レバレッジをかければ75万円分の取引ができるのです。
株式投資にもレバレッジの仕組みはあるのですが、最大でも3倍まで。ある程度の利益を上げるためには、最初に数十万円単位の資金が必要となってしまいます。
FXの場合はレバレッジの仕組みを利用して数万円程度から始められますよ。
FXのメリットの2番目で解説しましたが、FXでは最大で25倍分の取引ができます。これをFXでは、「テコの原理」を意味するレバレッジという呼び方をします。
例えば、米ドル/円で1万通貨分取引したとしますよね。
このとき、相場が1円動くと1万円の利益です。
レバレッジを使えば25倍の取引ができるので、25万円の利益になるのです!
このように、レバレッジを使うと少ない資金でも大きな利益を狙えるのが特徴なんですよ。
レバレッジについては以下の記事で詳しく解説をしているので、参考にしてください。 レバレッジの本当の意味を理解せず、FXやビットコイン(仮想通貨)の取引をしていませんか?とても魅力的な仕組みなのですが、きちんと理解していないと損失を出してしまうこともあります…!レバレッジの意味や仕組み、リスクを一緒に確認していきましょう。レバレッジとは?意味を知らずにFXをすると破産のリスクもある?
FXのメリット3. 24時間いつでも取引できる
FXは、世界中のあらゆる場所で24時間(土日を除く)トレードが行われています。
為替レートはたった1秒間の間にも大きく上下していて、今この瞬間も常に動き続けているのです。
株式投資の場合は9時~15時の間しか市場が開いておらず、さらに途中の11:00〜12:30の間は昼休みになってしまいます。そのため会社員の株式投資家は、取引をしづらいです。
その点FXでは、自分の都合のいい時間に取引できるが魅力です。
通勤時間や仕事から帰宅した後の時間を有効活用できますよ。

FXのメリット4. 外国との金利差(スワップポイント)で利益を出せる
FXには値動きで利益を得るだけでなく、金利差を利用して利益を得る方法もあります。
例えば、日本の政策金利は0.10%。銀行預金の金利も低く、預けていてもほとんど利子がつかなくてガッカリしちゃいますよね。
実は海外には、日本より高金利の通貨がたくさんあるのです!
高金利の外貨として有名なのは、次の通りです。
高金利の外貨
- 豪ドル …1.50%
- NZドル …1.75%
- 南アフリカランド …6.75%
- メキシコペソ …7.25%
- トルコリラ…8.00%
下の3つ、南アフリカランド(南アフリカの通貨)やメキシコペソ(メキシコの通貨)、トルコリラ(トルコの通貨)はズバ抜けて高金利!
FXでも金利差狙いで人気の外貨です。
もし仮に日本円をトルコリラに両替していたら、年間でつく金利は以下の通り。
トルコリラでつく金利
8.00%(トルコリラの金利) – 0.10%(日本円の金利) = 7.90%
FXではこの仕組みを利用して、自動的に毎日金利差分の利益(スワップポイント)が得られるのです。
スワップポイントは毎日発生します。スワップポイントをFXの投資資金にすれば、複利での運用となるので、利回りは高くなります。
スワップポイントについては以下の記事で紹介しているので、実際に投資をする前に覚えておいてください。 スワップ(swap)とは、一体どういう意味なのでしょうか。FXで言うスワップポイントとは、2国間の金利差を利用して稼ぐ方法。基本的に放置しているだけでお金が入ってくる仕組みです。もしかして、スワップポイントの利益だけで生活できちゃうかも!?スワップポイントとは?FX初心者でも毎日利益を出せるって本当?
知っておきたいFXの3つのデメリット
しかし、FXには以下の3つのデメリットもあるので、覚えておきましょう。
FXの3つのデメリット
- ロスカットで元金を失うリクスがある
- 大きな事件が起きると通貨の価値が急落する
- 一種の中毒性がある
FXのデメリット1. ロスカットで元金を失うリクスがある
FXでは、ロスカットと呼ばれる仕組みがあります。
ロスカットとは、FX会社が「あなたの取引は損失が大きくなりそうなので、持っている通貨を強制的に売って取引を停止します」という仕組みです。
ロスカットを受けると自分が持っていた通貨を安い値段で売ることになるため、投資の元金が減ってしまうリスクがあります。
インターネット上では、「FX取引で100万円失った」という投稿を見ることがありますが、これはロスカットで元金を失ってしまったことが原因です。
強制ロスカットについては以下の記事で詳しく解説しています。 FXのロスカットは、最低限の資金を守るための大切な仕組みです。この仕組みがあるからこそ、投資家は借金のリスクをおさえることができるんです。ですが、この仕組みがあるからと言って安心しきってはいけません。実は相場急変時などでは、ロスカットが間に合わないこともあります。5分で理解ロスカットの仕組み!FXの勝ち組が実践する資金管理
今回はこの仕組みを詳しく紹介していきます。結局は自分自身でリスク管理・資金管理ができるかどうかが重要です。堅実に取引をして、確実にレベルアップしてくことができれば、勝てるトレーダーになれますよ。
FXのデメリット2. 大きな事件が起きると通貨の価値が急落する
FXは、大きな事件が起きると通貨が急落することがあります。
例えば2008年に起きたリーマン・ショックでは、米ドル以外の外貨も数多く急落。
逆に他の通貨の価値が上がったり、大きな値動きを利用して儲けた人もいるわけですが、多くの人が「いつの間にか急落していた…」という状況でした。
FXのデメリット3. 一種の中毒性がある
FXはギャンブルではないのですが、ギャンブルのような中毒性があるのは確かです。
儲けが続くと快感になってどんどん投資金額(証拠金)を増やしてしまい、結果的にドカンと損失を出してしまう危険性があります。
2017年3月には、FXで借金を抱えた高校教諭が生徒の部活動費を使い込むという事件も起きました。
兵庫県教育委員会は21日、外国為替証拠金取引(FX)で発生した借金の返済に、勤務する高校の部活動費など計約70万円を充てたとして、淡路市の県立津名高の馬詰宜孝教諭(33)を停職6カ月の懲戒処分にした。同日付で退職。教諭の家族が全額返済した。
県教委によると、昨年5~11月ごろ、男子ソフトテニス部の部費から計約57万円を流用。昨年10、11月、会計担当だった教諭の親睦会費計12万5千円も使い込んだ。
引用元:産経WEST
FXは余剰金で行うのが基本です。生活費に手を出すのは絶対にやめましょう。

FXを始めるときに気をつけておきたいポイントは?
FXを始める時に気をつけておきたいポイントは以下の通りです。
FXの3つのデメリット
- まずは「1,000通貨」単位から始めてみる
- 「損切り」を覚えておこう
- 口座を開設するFX会社にこだわろう
まずは「1,000通貨」単位から始めてみる
FXでの取引は、「1万通貨」という単位が一般的です。
しかし、FX初心者がいきなり1万通貨単位で取引をすると、精神的な負担や緊張によりかなりの高確率で失敗してしまいます。
初めてFXをする場合は、10分の1である「1,000通貨」単位から始めるのがオススメです。
1万通貨単位なら最低でも4万円程必要ですが、1,000通貨単位なら4,000円から始められますよ。
ただし、FX会社によっては、1,000通貨単位で取引ができない会社もあるので注意が必要です。
「損切り」を覚えておこう
FX初心者の典型的な負けパターンは、「損切りができない状態」です。
FX初心者は「利益が少なくなったとしても、絶対に損だけはしたくない!」という気持ちが過剰に出やすいです。
利益が出ている場合は「今のうちに決済しておこう!」と早く利益を確保したくなります。逆に、損失となっている場合は「まだここから上がってくるはず…!」となかなか決済できなくなってしまうのです。
せっかくコツコツ利益を積み重ねていったのに、ドカンと大きな損失を出してしまう…なんてことにならないよう、初心者のうちは早めの損切りを心がけましょう。
口座を開設するFX会社にこだわろう
これからFXを始めようと思っている人にとって、FX会社の選び方もとても重要なポイントです。
同じ内容の取引をしても、それぞれのFX会社によって得られる利益が大きく変わってきます。
また、各FX会社によって取引ツールの使い勝手がかなり違いますので、
「せっかく利益が出ていて決済しようと思っていたのに、決済方法が複雑すぎてよく分からなかった」
「焦って変なボタン押して、全然意図しないトレードをしてしまった」
なんていうことにならないよう、初心者でも操作しやすいところを選ぶことが大切ですよ。
また、為替チャートは0.1秒単位で動いているため、ツールによっては反応が遅く「注文したときの値とかなりズレてる…」なんてこともあります。
FXの口座開設とFX会社の選び方は以下の記事で詳しく説明しています。 「FXを始めてみたいけど、口座開設ってなんだか難しそう」と思っている方もいるでしょう。でも、実はFXの口座開設は意外と簡単なのです!家から一歩も出ずにスマホから開設できますよ。口座開設に必要なものや流れをお伝えしていきます。どこがオススメ?FXの口座の開設の流れとFX会社の選び方を解説
これだけは知っておこう!FXの基本用語
FXを始めるにあたって知っておきたい基本用語をまとめてみました
証拠金
証拠金とは、FXで取引するのに必要な担保金のこと。
そのときの為替レートにもよりますが、米ドル/円の場合1万通貨分の取引でおおよそ4万円、1,000通貨分で4,000円ほど必要です。
証拠金が少なくても取引自体はできるのですが、あまりにも少額だとロスカットを受けて損をする可能性もありますので注意してくださいね。

pips(ピップス)
pips(ピップス)とはFXの取引で使われる単位で、それぞれの通貨の最小単位の1%(100分の1)を意味します。
日本円の場合は1pip=0.01円、米ドルでは1pip=0.01セント(0.0001ドル)が最小です。
1pipの場合は単数形なのでsはつきませんが、FXの取引画面などでは複数形である「pips」と表記されています。
FXでは多くの通貨単位があるため、分かりやすく表現しているんですよ。
Lot(ロット)
Lot(ロット)とはFXでどれだけの資金でトレードするかを表す単位。ほとんどのFX会社で1Lot=1万通貨で表されています。
1,000通貨の場合は0.1Lotということになります。
ただし、FX会社によっては1Lot=10万通貨だったり、1Lot=1,000通貨だったりする場合もあるのでよく確認してからトレードしてくださいね。
まずは少額から取引をしてみよう



